3―4―3についての若干の考察…を始める前に。各マスコミの言うように、ペルーは完全な格下だったのか?確かにFIFAランキングは下位。W杯南米予選は最下位と奮わない成績だが、ちょっと待ってくれ。

現在日本のFIFAランキングは確かに上位だ。これは主に(予選を含めた)南アW杯予選と、アジア杯の成績が大きく作用している。
一方のペルーはその点でどうか。南米予選は言うまでもなくハイレベルだ。ブラジル・アルゼンチン*1の2枚に加え、ウルグアイパラグアイ*2。日本よりも力も格も上位な国が既に4つある。にも関わらず枠は5つしかないのだ。南ア大会ではチリを含めた5チーム全てが決勝トーナメントに駒を進めた。このことからも、南米というのがハイレベルな国の集まりであるということがわかる。
当然そんな地域だからこそ、大陸王者を決める大会もレベルは高くなる。だからこそ是非参加してみて欲しかったが、国内リーグを止めてまで行くのでは本末転倒であるがゆえに致し方ない*3
前置きが長くなったがつまりは、そんな南米という環境にある彼らにとって「FIFAランキング」なんぞは何の目安にもならないということである。

実際ペルーチームの状態は良さそうに見えた。前線の選手がきっちりチェック*4に行き、限定したパスコースをボランチセンターバックがしっかりと潰す。攻撃ではサイドを使い、両ワイドの選手がタイアゴナルに入ってくることにより、マークをずらす。キリンカップにありがちな「何をやりたいんだかわからない相手」ではなく、コパ・アメリカを控えた「意図のある相手」だった。
恐らくペルーがコパで当たるチームを意識して、練ってきた戦術を試していたのだろう。そういう意味では久々に素晴らしい「テストマッチ」であった。やればできるじゃない、協会!

*1:去年勝っちゃってますがw

*2:南アで負けたのは…??

*3:欧州の各チームにしても、「他の」大陸選手権に出ることを快諾するチームなんかないからね、普通。

*4:プレスではない