アゼルバイジャン戦

キックオフ時間を間違えた影響で(いつもみたいに7時半だと思ってた。)前半25分辺りから見始めたので、そこからの話。本田さんのフリーキックが外れてた?くらいから。
全体としてはいつも通り。3次予選と変わったのは中央に本田さんがいるのと、CBの2枚。あ、トップの森本もか。
得点シーンも本田さんが粘った落としを長谷部が受け、スペースにドリブルで運ぶ。岡崎らが右サイドに走り香川をアイソレートして、長谷部がそこにスルーパス。あとは切り返してコントロールシュート。1点。2点めは左サイド香川のクロスを本田さんが競り勝ち、岡崎がスコッと流し込む。
今の代表は選手個々の特徴が良く出たゴールが多い。個のレベルアップがなされ、またどのようにすれば機能するかの調律が上手くいってる証拠だろう。*1
オシムのチームや初期の岡田さんのチームでは、リスクをかけてチームで点を取りに行くサッカーをしていた。しかしザックのチームは「バランス」というキーワードが示すように、全体としてのリスクはそこまで負わない。例えばサイドバック。課せられた運動量自体は変わらないだろうが、スプリント量の増加、質の変化はありそうだ。基本はボランチとCBの間で組み立てつつ、チャンスと見るや長い距離を走り、ゴール前で仕事に絡むタスクが求められているように見える。*2
これは個の力が世界と戦えるレベルまで上がってきたからこそ執れる戦術であり、この10年間の日本サッカー界の進歩の結晶と言えるかも知れない。いずれにせよ楽しみだ。
では採点。今回は最終予選を迎えるにあたって、という視点で。

6.5:ザッケローニ監督
3次予選の最後にケチがつき、チームとしても勝利が求められた一戦*3。勝利で最終予選に弾みをつけつつ、新戦力のテストも行うことができた。アーリアは手元で見てみてダメだったってことかな?
6.0:川島永嗣
すいません、正直覚えてません!一本ドヤってた記憶もあるんですが。
5.5:伊野波雅彦
後ろから来る相手に付ききれなかった場面も。神戸の試合を見た時も思ったが、鹿島時代とはちょっと違うイメージ。
6.5:長友佑都
裏を取られる場面も持ち前のフィジカルで相手を自由にさせない。攻め上がりのタイミングもよかった。
6.0:内田篤人
安定したプレイ。うっち〜みたいなタイプは目立ったミスがなきゃ良い。
6.0:栗原勇蔵
特に記憶にない。ってことは不可もなかったんじゃないか?
こないだはウチのパウを上手く潰してたし。
6.0:細貝萌
安定のはじめちゃん。金髪はやめたの?
6.5:長谷部誠
香川へのスルーパスを始め、要所要所で縦への推進力を発揮。細貝とは浦和時代組んだことあったんだったかな?細貝はストッパーとかサイドのイメージが強いので。
7.0(MOM):本田圭佑
帰ってきた△。このレベルの相手にはそりゃ自由にやれる。
中央に持てる選手がいるのは本当に頼もしいので、今後も期待。
7.0:岡崎慎司
風格が漂うようになってきたゲットゴー。得点シーン以外にも、質の良いランニングを繰り返していた。
7.5:香川真司
世界に誇れる日本のアタッカー。得点シーンをあれだけ安心して見ていられる選手は他にいない。右サイドのゴールライン際で小さく外に出してギリギリでクロスを上げたプレーは、CL決勝でリベリーが見せたものと同じ。相手を外す巧みさは世界でもトップクラスと見る。

〜交代選手〜
6.0:前田遼一
森本傷んで急遽出場もしっかりゲームに入る。五輪代表の大迫もそうだけど、フィジカルやテクニックでなく、動きの質でポストになれる選手は重要。前田の場合ポストしてから前に出て、ワンタッチで点取れるしね。
6.0:酒井宏樹
A代表は…出たことあったっけ?物怖じせずに良さは出せた。また出番があるだろう。
6.0:高橋秀人
今年のJ開幕時にちょっと触れた彼だが、CBやってた時*4の印象は、攻撃に絡める守備の人。しかし去年・今年と経験を詰み、かなりのオールラウンダーになっている。末が楽しみ。
5.5:宮市亮
世界に誇れる…かはまだわかんない日本のワンダーボーイ。ドリブルで運んだりシュートを見せるもあれなら他の選手*5でもできる。
最もデビュー戦であり、本人も緊張したとのことだったので、次に期待。
6.0:中村憲剛
本田さんとはまた違うアクセント。縦のスルーパスとミドルでチャンスを演出。
…ただ2列目はね…。

〜時間短く、採点不能
森本貴幸
「私が見た時間」が短かったので。
槙野智章
フリーキック時のケンゴとのやり取りは気になるw

採点トップとMOMが違うのはご愛敬。ようは香川と本田がすげぇってことで。本田さんに快気祝いって意味合いもあるよ。

*1:その調律は選手の能力なのか、ザックの能力なのか、両方なのかはわからないが。

*2:となるとパス交換をしながら攻め上がり、起点になるタイプの内田は危ない。酒井宏のクロスはワールドクラスであり、下手したらいま日本人で一番質が高いかも知れない。突破力もあり、非常に楽しみな逸材だ。最も、左が長友なので、右は内田の方がバランスは取れるが。

*3:アゼルバイジャンはどう見ても強化目的の相手ではなく、「かませ」。ほぼ壮行試合

*4:2年前のナビスコ駒場で見たのよ

*5:それこそ原口とかね